ささみ学習帳 - sasami's study book

ささみ学習帳

Microsoft365 や Power Platform について学んだこと・アイデアのメモ

(個人向けの) Microsoft Copilot の主な機能とプラットフォームの対応表 (2025-11-03時点)

はじめに

(個人向けの) Microsoft Copilot にはさまざまな機能がありますが、プラットフォームごとに提供されている機能に大きな差異があります。そこで、私の環境で確認できた各機能を表で整理してみました。

※以前Xにポストした表のアップデート版です。1ヶ月でびっくりするくらい大幅に機能追加されています。

機能/プラットフォーム対応表

チャットモード

機能/プラットフォーム Web 🌐 Windows 💻 Mac 🍎 モバイル 📱 Edge 🌊
クイック応答
Think Deeperモード
Smart(GPT-5)モード
Deep Research(リサーチレポート・詳細なリサーチ) モード
クイズモード
勉強と学習モード
画像の生成モード
下書きモード
ポッドキャストの作成モード
アクションの開始 (Copilot Actions)
検索モード

各種機能

機能/プラットフォーム Web 🌐 Windows 💻 Mac 🍎 モバイル 📱 Edge 🌊
ウェイクワード"Hey Copilot"で音声会話開始
音声会話(Copilot Voice)
画像またはファイルを追加
キャラクター
キーボードショートカットで起動
Imagine (クリエーターギャラリー)
コネクタ
スマートフォン接続
テキストを貼り付ける
発見する
ページ (Copilot Pages)
メモリの管理
ライブラリ
ローカルファイルへアクセス(Copilot+ PCのみ)

 

Copilot Labs機能

機能/プラットフォーム Web 🌐 Windows 💻 Mac 🍎 モバイル 📱 Edge 🌊
Copilot Labs
Copilot 3D
Mico(Copilot Appearance)
Copilot Audio Expressions
Copilot Daily
Copilot Game Experience
Copilot Portraits
Copilot Vision
画面

カメラ・画面

タブ

さいごに

表にしてみると、Mac版アプリのシンプルさが浮き彫りになります。いつの日かWindowsアプリ並みに強化される事に期待です。

Outlook (new) for Windows / Outlook on the Web でメールテンプレート機能が利用可能に

はじめに

Outlook (new) for WindowsOutlook on the Webで、「なぜこれができないの?」と言われることが多かった(個人的主観ですが)メールのテンプレート機能が、ついに利用可能になりました。

使用感を確認

テンプレートの作成

新規メールを作成し、テンプレートにしたい内容を入力します。

メッセージ → メール テンプレート → メールをテンプレートとして保存

テンプレートの名前を付けて保存します。

テンプレートからメールを作成

新規メール → テンプレートからのメール

テンプレートを選択します。

選択したテンプレートを元に新規メールが作成されます。

テンプレートの管理

⚙️設定 → メール → テンプレートから、テンプレートの追加・削除・ダウンロードができます。

テンプレートの追加

OFT形式のメールテンプレートファイルを追加できます。

メールをOFTファイルとして転送

メールをOFTファイルとして転送することも可能です。テンプレートから新規メールを作成し、OFTファイルとして転送することで、メールテンプレートを複数人で共有できます。

マイテンプレートアドインとの違い

Outlook (new)、Outlook on the Webでは、以前から「マイテンプレート」というアドインが利用可能でした。このアドインは定型文を登録して再利用できる「メッセージフレーズのテンプレート」機能でした。

一方、新しいメールテンプレート機能は、宛先や件名、メール本文の書式や添付ファイルなど、メールとしての体裁をテンプレート化することができます。

Microsoftのサポートページに、メールテンプレート機能とマイテンプレートアドインの比較表が掲載されているため引用します。

※引用元:メール メッセージのテンプレートを作成する - Microsoft サポート

参考情報

support.microsoft.com

さいごに

テンプレートの編集機能こそありませんが、「メールのテンプレート」がついに利用可能になりました。クラシックOutlookからさらに移行しやすくなりました。

Teams 会議で「共有しようとして会議から退出してしまう」誤操作を設定変更で回避する

はじめに

Microsoft Teamsの会議中、「共有」しようとして誤って「退出」を押してしまい、意図せず会議から退出してしまった経験や、そうした場面を目撃したことがある方も多いのではないでしょうか? こうした事故は、Teamsの設定を変更することで防止できます。

設定方法

設定 → 一般 → 会議 → 「会議から退席する際に確認を求めます」をオンにします。

2025年10月現在この設定項目は順次展開中のようです。
設定項目が表示されない場合は展開されるまでお待ちください。

実際の動作

この設定をオンに変更すると、「退出」をクリックした際に以下のようなメッセージが表示されます。これにより会議を退出する前に確認の一手間が加わり、「共有」と間違えてクリックしても会議を退出してしまう事故を防げます。

なお、「退出」のプルダウンメニューから「退出」をクリックした場合は、確認メッセージなしで会議から退出されました。この操作による誤退出は稀なケースであり、妥当な挙動と言えます。

さいごに

この設定は、誤って会議を退出することを防ぐ目的で提供されていると感じます。「共有」しようとして誤操作で会議を退出する事故は、世界中で発生しているのかもしれません。

Microsoft 365 Copilot Chat の従量課金制プランの【2025年10月】時点での動作の変化点

はじめに

sasami-axis.hatenablog.com

2025年6月にこちらの記事を書いて以来、Microsoft 365 Copilot Chat の従量課金制プランにいくつかの変化がありましたのでまとめました。

2025年10月時点で確認できた動作の変更3点

【変化1】Power Platform 管理センターでのCopilot Chat 従量課金設定の廃止

メッセージセンター→MC1164380「Microsoft 365 Copilot: Microsoft 365 Copilot チャットの課金プランの設定に関する情報」で判明しました。

2025年10月3日以降、Power Platform管理センターからCopilot Chat従量課金制プランの設定が行えなくなります。
今後は、Microsoft 365 管理センターでCopilot Chatの従量課金制プランの設定を行う必要があります。

これにより、Power Platform管理センターとMicrosoft 365 管理センターの2箇所にあったCopilot Chat 従量課金制プランの設定が一本化されました。
ただし、Power Platform管理センターで既に設定済みの請求プランは引き続き利用可能です。

※メッセージでは「10/3から」とありましたが、私の環境では10/6でもまだPower Platform管理センターで従量課金の設定ができました。やがて設定不可になるものと思われます。 ※(10/9追記)Power Platform管理センターでCopilot Chat従量課金の設定が消えていることを確認しました。

【変化2】Copilot Studio LiteでTeams・Outlookメールナレッジが利用不可に

以前の検証時点では、Copilot Chat 従量課金制プランが適用されるユーザーはCopilot Studio Lite(旧Copilot Studio エージェントビルダー)で、Microsoft 365 Copilotライセンス所有者と同様に公開Web、SharePoint、ファイルアップロード、Teams、Outlookのナレッジが利用可能でした。

しかし2025年10月現在、Copilot Chat 従量課金制プランの対象ユーザーはTeamsとOutlookメールが使用できなくなっています。
この変更はマイクロソフトの公開ドキュメントにも記載されており、意図的な変更と思われます。

ユーザーライセンスごとにCopilot Studio Liteで利用可能なナレッジを表にまとめると以下の通りです。

ナレッジ/ユーザー Microsoft 365 ライセンスのみのユーザー Copilot Chat 従量課金制プランの対象ユーザー Microsoft 365 Copilot ライセンス所有者
公開Webサイト
ファイルのアップロード
(埋め込みコンテンツ)
SharePoint
Teamsメッセージ
Teams会議
Outlookメール

Teams & メールナレッジを使う宣言型エージェントを共有しても利用不可

Microsoft 365 Copilot所有のユーザーがCopilot Studio LiteでTeamsとメールのナレッジを指定した宣言型エージェントを作成し、従量課金ユーザーに共有しましたが、ブロックされ利用できませんでした。

従量課金プランでSharePoint、埋め込みファイルコンテンツのアクセス制限の可能性?

SharePointと埋め込みファイルコンテンツについては「Microsoft 365 管理センターで従量課金制プランを構成している場合、アクセスできない可能性がある」とマイクロソフトのドキュメントにあります。
しかし、私の検証ではアクセスできない状況は再現できませんでした。
learn.microsoft.com

【変化3】Microsoft 365 管理センターで従量課金を設定した場合の動作制限が解消

2025年5月の検証時点では、Microsoft 365 管理センターでCopilot Chat 従量課金設定を行うと、Copilot Studio Liteでエージェント作成時に外部Webサイトのみ指定可能という制限がありました。
これはMSサポートに確認して正常な動作であることを認められていました。詳細はこちらの記事を参照ください。

sasami-axis.hatenablog.com

しかし2025年10月現在では、Microsoft 365 管理センターで従量課金設定を行った場合でも、Copilot Studio LiteのナレッジとしてSharePointとファイルアップロード(埋め込みファイルコンテンツ)が利用可能となっていることを確認しました。

エージェント作成の問題回避のためPower Platform管理センターで従量課金設定をしていた場合も、Microsoft 365 管理センターへの移行できるようになっています。

関連記事

※従量課金の設定手順は概ね変わっていません。
sasami-axis.hatenablog.com

※「Power Platform 管理センターでの従量課金設定の廃止」により以下記事の内容はすべて解消されています。
sasami-axis.hatenablog.com

※同上
sasami-axis.hatenablog.com

参考情報

Microsoft 365 管理センターのメッセージセンター→MC1164380

learn.microsoft.com

learn.microsoft.com

iPad のTeams モバイルアプリ でUSB接続のWebカメラサポートが改善されインカメラと併用可能に

はじめに

iPadのTeamsモバイルアプリでUSB接続の外部Webカメラが利用可能になった記事からのアップデートです。

sasami-axis.hatenablog.com

2025年8月のTeamsアップデートで、USB Webカメラ周りの動作が改善されました。

従来はUSB Webカメラとインカメラが排他利用

従来は、iPadにUSB Webカメラを接続すると、iPadのインカメラの代わりにWebカメラの映像が出力されるように置き換えられていました。 カメラ切り替えアイコンをタップすることで「Webカメラ/アウトカメラ」の切り替えが可能でしたが、インカメラが使えなくなる点で注意が必要でした。

【改善】カメラアイコン長押しで切り替え可能に

アップデートにより、Webカメラに関してはカメラアイコンを長押しして、利用可能なカメラを切り替えられるように動作が改善されました。

会議参加時

会議中

いずれの場面でも、前面カメラ/背面カメラ/USB Webカメラが切り替えメニューに表示されます。 インカメラとWebカメラが排他利用であった点が改善されました。

【改善】カメラ切り替えアイコンでも前面カメラ/背面カメラ/USB Webカメラが切り替え可能に

また、アップデート内容には明記されていませんでしたが、カメラ切り替えアイコンの動作もタップするたびに前面カメラ/背面カメラ/USB Webカメラが切り替わる動作に変更されました。自分のカメラ映像だけでなく、コンテンツ共有にカメラを利用する際にも切り替えが可能です。

もう少し深掘り

複数のWebカメラを接続した場合…利用できるのは1つのみ

USBハブを用いてiPadに複数のWebカメラを接続しても、Teamsアプリに表示されるWebカメラは1つだけでした。この点は以前と変わっていないようです。

参考情報

MC1134182 : Microsoft Teams |iPadでの外部オーディオおよびカメラデバイスの選択

さいごに

iPadのTeamsモバイルアプリのUSB Webカメラ対応を検証してみました。

  • カメラアイコンの長押しで「Webカメラ/インカメラ/アウトカメラ」の切り替えが可能
  • カメラ切り替えアイコンをタップすると「Webカメラ/インカメラ/アウトカメラ」の切り替えが可能
  • 複数のWebカメラを接続しても切り替えることはできない点は変わっていない

以上のことが確認できました。

iPadのTeamsアプリでWebカメラの使い勝手が大きく向上しています。

個人向け Copilot の「詳細なリサーチ(Deep Research)」モード が無料で利用可能になっていた

はじめに

個人向けの Copilot のチャットモードの一つ「詳細なリサーチ(Deep Research)」が、Copilot Pro契約者以外でも利用可能となっていました。

https://x.com/Copilot/status/1958967410997727298:embed

「詳細なリサーチ(Deep Research)」とは

「詳細なリサーチ(Deep Research)」は、Copilotの特別な調査モードで、複雑なテーマや深い疑問に対して、複数の信頼できる情報源を使い、時間をかけて丁寧に調べたレポートを作成する機能です。

利用する条件

利用の条件は以下の通りです。無料で利用できます。

試してみる

このようなプロンプトを試してみました。

リサーチプランが作成されます。

「リサーチを開始する」ボタンをクリックすると調査が始まり、約10分程度待ちます。

調査結果はレポートとして表示され、今回はA4用紙換算で19ページのボリュームとなりました。

レポートはPDF/Word形式でエクスポート可能で、Copilot Pageで編集もできます。(ポッドキャスト生成は英語のみ対応)

詳しい条件

Copilotの各プラットフォームでの対応状況(2025年9月29日時点)

私の環境で検証した結果をまとめます。プラットフォームごとに対応状況が異なりました。

プラットフォーム 対応状況 備考
Webブラウザ 実行回数の残り表示はなし。上限超過時は「問題が発生しました」等の汎用エラーが出るだけで、わかりにくい。
Windowsアプリ Web版と同様に残り回数の表示はなし。上限超過時に「Copilot Proにアップグレードしてください」と誤解を招くメッセージ表示。
モバイルアプリ +メニューに表示されるが機能せず。残り回数は表示され、上限到達時はわかりやすいメッセージ。
Edge チャットモードメニューに表示されるが、機能しない。
Macアプリ ✖️ チャットモードメニューに表示されない。

制限なく使える?

無料利用では、1日あたりの実行回数が10回までに制限されています。
モバイルアプリでは、残り回数を直接確認できます。

実行回数の上限を超えると?

実行回数を超えた場合の挙動は以下の通りでした。

  • モバイルアプリ:残り回数が明確に表示され、上限到達時にはわかりやすいメッセージが出る。
  • Webブラウザ: 「問題が発生しています。新しいメッセージを送信してみてください。」とだけ表示される。
  • Windowsアプリ: 「Deep Research を使用するには Copilot Pro にアップグレードしてください」と誤解を招く表示。

Web/Windowsアプリでも、今後はモバイルアプリ同様にわかりやすく案内されることが期待されます。

Webブラウザ

Windowsアプリ

iOSモバイルアプリ

まとめ

Copilot の高度な調査機能「詳細なリサーチ」が、Pro契約なしでも無料で利用可能になりました。 1回の調査で精度の高い長文レポートを生成でき、PDFやWord形式で保存・編集もできます。 2025年9月29日時点ではプラットフォームごとに動作しなかったり挙動に差異がありましたが、やがて解消されるものと思われます。

iPhone / iPadでも "Hey Copilot"とウェイクワードでCopilotと会話を始めたい

はじめに

今回はMicrosoft アカウントで利用できる個人向けのCopilotのお話です。

WindowsのCopilot アプリは"Hey Copilot"で会話を始められる

2025年8月ごろのアップデートで、WindowsのCopilotアプリは"Hey Copilot"とウェイクワードを話しかけることで音声で会話を始められるようになりました。

設定画面で"「Hey, Copilot」と言って会話を開始します"(下図参照)をonにすることで有効になります。

iPhone / iPadでもウェイクワードでCopilotと会話を始めたい

iPhone / iPad にもCopilot アプリは提供されていますが、"Hey Copilot"で会話を開始する機能はありません。iOSではSiriが常時動作しているという制約がありますので今後も実現は難しいと思われます。

Siriショートカットで無理やり実現

とはいえ何とかしたい!、ということでSiriショートカットを使って実現してみました。

設定方法

早速設定方法の解説です。

  1. ショートカットアプリを開く
  2. 新しいショートカットを作成 : 「+」をタップし「ショートカット作成」を選択します。
  3. アクションを追加 : 「アクションを追加」から、Copilotアプリの「Copilot と会話する」を選択します。
  4. ショートカットに名前をつける : ショートカットの名前にウェイクワードに使う言葉を入力します。今回は「コパイロット」としました。

アクション1つだけのシンプルなショートカットです。

実行方法

iPhoneに「Hey Siri、コパイロット」と話しかけると、Copilotが音声モードで起動します。

この時、"Hey Siri" と "コパイロット"を区切って話す必要はありません。「ヘイシリコパイロット」と続けて話してもOKでした。

さいごに

公式機能の制約を回避し、ショートカットアプリの活用でiOS版Copilotの使い勝手を向上させることができました。ぜひお試しください。

ちなみに、GeminiやGrok、Perplexityも同様の方法で音声モードが起動可能でした。好みで使い分けることもできそうです。