はじめに
最近Power Automate クラウドフローでComputer Vision API コネクタのアクションを使ってみてハマった注意点です。複数テナントで現象が再現できたので記事にまとめておきます。
2024年2月28日現在、Computer Vision APIコネクタのアクションを利用する際に下記の条件に該当するとフロー実行時に「Bad Request」となる現象を確認しています。
発生条件
下記の条件をすべて満たしている時に発生しています。
- モダンデザイナーで該当アクションを設定している
- 画像のソースが"Image Content" or "Image URL"が選択式のアクションを利用している
- 画像のソースに"Image Content"を選択し、Imageに動的な値を設定している
発生するアクション
2024年2月28日時点ではComputer Vision APIコネクタには下記のアクションがありますがほとんどで発生します。
アクション | 現象発生 | 備考 |
---|---|---|
画像の分析 | あり | |
画像を分析する(V3) | あり | |
オブジェクトを検出する | あり | |
オブジェクトを検出する(V3) | あり | |
サムネイルを作成する | あり | |
サムネイルを作成する(V3) | あり | |
ドメイン固有のコンテンツを認識する | あり | |
ドメイン固有のコンテンツを認識する(V3) | あり | |
画像にタグをつける(V3) | あり | |
画像のURLを記述する | しない | コンテンツ指定がない |
画像のURLを説明する(V3) | しない | コンテンツ指定がない |
画像の内容を記述する | しない | 画像ソースはコンテンツ固定 |
画像の内容を説明する(V3) | しない | 画像ソースはコンテンツ固定 |
画像をタグ付け | あり | |
画像を記述する | あり | |
画像を説明する(V3) | あり | |
関心ある分野を取得する(V3) | あり | |
関心の領域を取得する | あり | |
光学式文字認識(OCR)でJSONに抽出 | あり | |
光学式文字認識(OCR)でJSONに抽出(V3) | あり | |
光学式文字認識(OCR)でテキストに抽出 | あり | |
光学式文字認識(OCR)でテキストに抽出(V3) | あり |
現象の回避方法
クラシックデザイナーを使う
モダンデザイナーで該当アクションを編集しない事です。クラシックデザイナーで設定したアクションではこの現象は発生しませんでした。
原因の推測
ここからは完全な私の憶測です。クラシックデザイナーとモダンデザイナーで同じ「光学式文字認識(OCR)でテキストに抽出」アクションを設定しコードビューで比較すると、"Image"パラメータに違いがあることがわかりました。
- クラシックデザイナーで設定した"Image"
- ”Image": "@body('Get_file_content_using_path')"
- モダンデザイナーで設定した"Image"
- ”Image": "@{body('Get_file_content_using_path')}"
この{}の存在が原因の可能性が高いと考えられます。
Computer Vision APIコネクタ以外でも発生するのか?
普段私が使っているコネクタで上記の発生条件を満たすものはComputer Vision API コネクタだけでした。他のコネクタのアクションでの発生は私は確認できておりません。
さいごに
Power Automateのモダンデザイナーは素性は悪いものではないと思いますが、未完成と思われる個所や、今回のような不具合が散見されあまり評判がよくないと感じます。
とはいえ愚痴っていても何も解決しませんので問題を見つけたらフィードバックをしましょう。モダンデザイナーの「フィードバックを送信する」をクリックして表示されるメニューの3に記述します。Google 翻訳などで英語に翻訳して張り付けるとベターです。
4.に自分のメールアドレスを入力しておくと、後日追加調査の依頼が届くことがあります。ちょっとした手間で問題解決が少し早まるのであれば自分にもメリットがあるので私も何度かやり取りしたことがあります。