(2023/12/2追記)
作成済みのフローを編集する際には、最後に編集に使用していたデザイナーで開くように動作が変わっているようです。このページの一手間を実施する必要はなくなりました。
(2023/11/17追記) 拡張機能「URL Auto Redirector」を使った方法を追記しました。
- Power Automate の新しいフローデザイナーがデフォルトに
- 作成済みのフローを編集するときの挙動は?
- ちょっと気になる点
- モダンデザイナーを使わずに常にクラシックデザイナーで編集するには#1
- モダンデザイナーを使わずに常にクラシックデザイナーで編集するには#2(あまりお勧めはできない)
- さいごに
Power Automate の新しいフローデザイナーがデフォルトに
2023年11月の中頃から、私のテナントではPower Automate のクラウドフローを新規作成する際に新しいフローデザイナー(以降モダンデザイナー)がデフォルトに変わりました。
クラシックデザイナーに切り替えることもできる
モダンデザイナーが既定で開きますが、クラシックデザイナーに切り替えることもできるようになっています。
作成済みのフローを編集するときの挙動は?
少し前まではフローの[編集]ボタンにドロップダウンメニューがありどちらのデザイナーで開くかを選択する事が出来ましたが、このドロップダウンメニューは廃止され[編集]ボタンは下記のような動作をするようになっています。
- モダンデザイナーが対応したアクションのみを使ったフロー
- →モダンデザイナーで開く
- モダンデザイナーが対応しないアクションを使ったフロー
- →クラシックデザイナーで開く
(2023/12/2追記)
作成済みのフローを編集する際は、最後に編集に使用していたデザイナーで開くように動作が変わっているようです。
このページの一手間を実施する必要はなくなりました。
ちょっと気になる点
以前のクラシックデザイナーから改善された点が多くあり個人的には好意的にとらえていましたが、現在3点が非常に困っています。
いくつか非対応のトリガー/アクションがある
具体的には[Microsoft Teams]コネクタ の
- 作成ボックスから(V2)
- 選択したメッセージに対して(V2)
2つのトリガーには対応していない事が明言されています。
また、多数のアクションを含むフローやアクションにコメントが付与されているものにも対応していません。
一部のコネクタ・アクションが検索できない?
アクションと追加する際に一部のコネクタ・アクションが検索されない現象が起きています。
Date Time (日時)コネクタ、Control(コントロール)コネクタ、Text Function(文字列操作)コネクタ、Schedule(スケジュール)コネクタ等、クラシックデザイナーでは日本語表記だったコネクタのアクションが検索でヒットしたりしなかったりします。英語名・日本語名どちらで検索しても結果が安定していません。
※Power Automate の表示言語を英語に変更し英語名で検索する事で安定して検索できるようです。
アクションのコピー・貼り付け機能がサポートされていない <機能が追加されました!>
クラシックデザイナーでは配置済みのアクションをコピー貼り付けする事が出来ましたが、モダンデザイナーではまだ実装されていません。モダンデザイナーのフィードバックの「2.What improvements would you like to see?」項目に「No copy/paste actions」と選択肢が用意されています。
モダンデザイナーを使わずに常にクラシックデザイナーで編集するには#1
モダンデザイナーが対応しない機能を使っているフローはクラシックデザイナーで開かれるという挙動を利用しましょう。
フローを新規作成したら「クラッシックデザイナーに切り替える」でクラシックデザイナーに切り替えて、どこかのトリガー/アクションにコメントを入れておきましょう。
そうすれば、以後そのフローはクラシックデザイナーで編集する事ができます。
モダンデザイナーを使わずに常にクラシックデザイナーで編集するには#2(あまりお勧めはできない)
Webブラウザの拡張機能を使う事が問題ない場合は、拡張機能で解決という手段も可能でした。
URLパラメータが、V3=trueの場合はモダンデザイナー、v3=falseの場合はクラシックデザイナーで開く挙動をしているようです。
※ふらりさんのXへの投稿が元ネタです。
Power Automate の新しいdesignerは v3=true でClassicが v3=false なのね。#PowerAutomate pic.twitter.com/oojMvbuNow
— ふらり@ROBO BOY (Classic) (@flali_world) 2023年11月13日
Chromeの拡張機能「URL Auto Redirector」を使ってモダンデザイナーのURLを開こうとしたらクラシックデザイナーに自動でリダイレクトしてしまおうという方法です。
- Chromeの拡張機能「URL Auto Redirector」をインストールする
- 拡張機能のオプション画面を開く
- [New]ボタンで新しいルールを追加する
- Source: ^https://make.powerautomate.com/environments/.*\?v3=true
- Destination: https://make.powerautomate.com/environments/.*\?v3=false
- RegExp: on
- Enable: on
以上で、クラシックデザイナーで開く動作が実現できました。
こちらの方法では必ずクラシックデザイナーで開く形となってしまいます。モダンデザイナーで開きたい場合は、「URL Auto Redirector」のオプションを開きルールを無効化するか、「URL Auto Redirector」事態を無効化する必要があります。
いずれモダンデザイナーに一本化されるだろう…と思いますので、モダンデザイナーに触れて慣れる事もできなくなるこの方法は個人的にはあまりお勧めしません。
※Chromeの拡張機能「URL Auto Redirector」はChromeウェブストアでおすすめバッジがついていますので危ないものではなさそうですが、安全性については保証できかねます。拡張機能に「閲覧履歴の読み取り」権限を与える必要がありますのでその辺りが気になる場合は避けた方が良いかと思います。
さいごに
個人的にはモダンデザイナーは歓迎したいのですが、前述の理由がありクラシックデザイナーを使わざるを得ないと考えています。
一方でモダンデザイナーも使ってみてフィードバックを送ることも早期の改善につながると思われます。みなさんもどんどんフィードバックしましょう!