Outlook の 分類(カテゴリ)をPower Automate クラウドフローから操作する

はじめに

Outlook の 分類(カテゴリ)をPower Automate クラウドフローから操作する方法です。

考え方

[Office 365 Outlook] コネクタには分類を操作するアクションはありませんが「HTTP要求を送信します」アクションからGRAPH APIを利用する事で実現可能です。

• 分類(カテゴリ)の一覧を取得
• 分類(カテゴリ)の取得
• 分類(カテゴリ)の作成
• 分類(カテゴリ)の更新
• 分類(カテゴリ)の削除

GRAPH APIで行うことができる上記の分類への操作が[Office 365 Outlook] コネクタの「HTTP要求を送信します」アクションで実行可能です。

※Power AUtomateのデザイナーが新しいものに切り替わりつつある状況の為、今回は新旧のスクショを並べてみました。

1.カテゴリの一覧を取得する

• URI
  • https://graph.microsoft.com/v1.0/me/outlook/masterCategories
• メソッド
  • GET
• コンテンツの種類
  • application/json

出力はこのような形のJSONで返されます。

{
  "@odata.context": "https://graph.microsoft.com/v1.0/$metadata#users('448060bd-fe71-424f-b70b-3456084c7ffd')/outlook/masterCategories",
  "value": [
    {
      "id": "91965bd0-921d-42b3-a488-61ec533c20dd",
      "displayName": "赤の分類",
      "color": "preset0"
    },
    {
      "id": "79fcac4c-1b42-4264-9291-4d072634729b",
      "displayName": "オレンジの分類",
      "color": "preset1"
    },
    {
      "id": "9caa0578-791d-48d7-ad9d-4a3b61769dc0",
      "displayName": "黄の分類",
      "color": "preset3"
    },
    {
      "id": "374271e5-3c21-4b7f-8ba8-89107dc43d3e",
      "displayName": "緑の分類",
      "color": "preset4"
    },
    {
      "id": "31309103-ba1d-4347-8a0f-f9e163a97754",
      "displayName": "青の分類",
      "color": "preset7"
    },
    {
      "id": "17d239c2-f07d-4dbe-ac45-12976f6bb8c6",
      "displayName": "紫の分類",
      "color": "preset8"
    },
    {
      "id": "0c77a67b-5e7f-472e-88cd-42ecc27ef5ed",
      "displayName": "export",
      "color": "preset9"
    }
  ]
}

2.カテゴリを取得する

• URI
  • https://graph.microsoft.com/v1.0/me/outlook/masterCategories/{Id}
  • {Id} : カテゴリのId
• メソッド
  • GET
• コンテンツの種類
  • application/json

出力はこのような形で返されます。すべての項目が１でも取得できますのでこちらの用途はかなり限定的です。

{
  "@odata.context": "https://graph.microsoft.com/v1.0/$metadata#users('448060bd-fe71-424f-b70b-3456084c7ffd')/outlook/masterCategories/$entity",
  "id": "91965bd0-921d-42b3-a488-61ec533c20dd",
  "displayName": "赤の分類",
  "color": "preset0"
}

3.カテゴリを作成する

• URI
  • https://graph.microsoft.com/v1.0/me/outlook/masterCategories
• メソッド
  • POST
• ボディ

  • {
       "displayName": "テストカテゴリ",
       "color": "preset9"
    }

• コンテンツの種類
  • application/json

colorは preset0 ～ preset24 で設定できるようです。各色と名前の対応はこちらのページに記載されています。

4.カテゴリを更新する

• URI
  • https://graph.microsoft.com/v1.0/me/outlook/masterCategories/{Id}
  • {Id} : カテゴリのId
• メソッド
  • PATCH
• ボディ

  • {
       "displayName": "テストカテゴリ",
       "color": "preset15"
    }

• コンテンツの種類
  • application/json

5.カテゴリを削除する

• URI
  • https://graph.microsoft.com/v1.0/me/outlook/masterCategories/{Id}
  • {Id} : カテゴリのId
• メソッド
  • DELETE
• コンテンツの種類
  • application/json

さいごに

分類(カテゴリ)周りのGraph APIが[Office 365 Outlook] コネクタの「HTTP要求を送信します」アクションで使えることを確認しただけですが、記録として。

参考にしたページ

learn.microsoft.com