ささみ学習帳 - sasami's study book

ささみ学習帳

Microsoft365 や Power Platform について学んだこと・アイデアのメモ

Teams 会議のライブキャプションは便利ですよーとお勧めする5つの理由

(2023/6/28追記)ライブキャプションの機能追加について

「◆ライブキャプションはすぐに流れてしまって追うのが大変?→バージョンアップで改善されました(2023年6月)」を追記しました。

 

はじめに

Teamsには会議中の会話を自動的に字幕表示するライブキャプションという機能があります。

Teams で会議の内容を検出し、リアルタイムのキャプションを表示できます。 また、新しい会議エクスペリエンスをオンにしている場合、キャプションにスピーカーの属性が表示されるため、発言内容だけでなく、発言者も確認することができます。 

support.microsoft.com

 

私はTeams 話をする機会がある時には、必ず"ライブキャプションを使うといろいろ便利ですよー"とおすすめしています。おすすめする理由を5つにまとめてみました。

5つの理由に共通するポイントは「話した言葉がライブキャプションに表示される=Teamsがマイクの音声を認識できている」という事です。

 

 

お勧めする5つの理由

1.会議開始時に1人で素早くマイクの動作確認ができる

開始時間より早めに会議に参加し、すかさずライブキャプションをオンにし「お疲れ様です」など何か話してみます。ライブキャプションに自分の声が表示されていれば、これだけで自分のマイクは正常に動作しているという確認ができます。

より万全を期すのであれば、異なる通信回線の2つのデバイス(PC+スマホ)で、自分+匿名アカウントで会議に参加し、ライブキャプションに話し声が表示されることを確認すれば間違い無いと思われます。

 

2.「こちらの声聞こえてますかー?」プロセスの時間短縮になる

会議始めに「こちらの声聞こえてますかー?」というやりとりをしていませんか?
このプロセスをなくせるとまではいきませんが、万が一自分の声が相手に声が聞こえていなくても、ライブキャプションに表示されることを確認できていれば、自分の側の問題の可能性は低いとの安心感につながります。

また、会議相手の声が聞こえないのに話しているライブキャプションが表示されるのであればそれは自分側の問題の可能性が高い、と推測することができます。

お互いにライブキャプションを使っていれば、荘厳に確認ができるので、音声のトラブルにも気づきやすくなります。

※全ての状況でこの通りとは限らないかもしれませんが、私の経験上この考えで概ねokでした。

 

3.自分の話し方の基準になる

自分が会議の発表者の時、初めは意識してはっきりと喋っていても、だんだん声が小さくなってしまったり、早口になってしまう・・・なんてことありませんか?

ライブキャプションに話した言葉を正しく表示されているかどうかで、自分の話し方が適切かどうかのチェック基準としても使えます。

 

4.会議相手の声が聞き取りづらくてもライブキャプションは声を認識できている場合がある

話している声が聞き取りづらいことはリモート会議で最もストレスを感じることの1つだと思います。
しかし、何を話しているか人間が認識できない場合でも、ライブキャプションは認識できていることがよくあります。

また、不十分な音声情報と共に文字情報で情報がインプットされる事で、脳内で相互補完されるのか聞こえづらいストレスもやや軽減される気がします。

そもそもライブキャプションすら表示されていないような話し方であれば、自分だけでなく他の人も聞こえてないと思われますので「ちょっと聞こえなかったです!」と自信を持って発言しても良いかと思います。

 

5.音声よりも字幕を読む方が頭に入ってくる(人もいる)

読書好きや、映画好きで字幕を読み慣れていたり、一昔前のテキスト中心のRPGアドベンチャーゲームにどっぷり浸かっていた方の中には、実は会話よりも字幕を読んだ方が理解が早い…なんて方もいるのではないでしょうか?(私です)

※逆に文字を読むことに集中して議論できなくなる、という方もいましたので人それぞれかと思います。

 

 

最後に

私がTeams会議で"ライブキャプションがあるといろいろ便利ですよー"とおすすめしている5つの理由です。一つでも"なるほど"と思っていただける事があれば幸いです。

※よく見かける「〜〜〜の○つの理由」というタイトルを使ってみたかった!

 

以降はライブキャプションの設定に関して幾つかご紹介です。

 

ライブキャプションのお勧め設定について

◆会議に参加した時にライブキャプションをオンにするのを忘れてしまう→ライブキャプションを自動的にオンにする設定があります

便利そうだけど会議に入るたびにライブキャプションをオンにするのは面倒だなぁ...忘れちゃう?そんな方も安心のいい方法があります。

Teams の設定→アクセシビリティ→「会議で常にキャプションを表示する」をオンにすると、会議に参加した時点で自動的にライブキャプションの音声言語を確認するダイアログが表示されます。

 

◆毎回音声言語を"日本語"に変更するの面倒じゃない?→規定値を変更できる様になっています

ライブキャプションは現在話されている言語を指定する必要があります。既定値では英語の為、日本語に毎回変更する必要が”以前は”ありました。

現在では音声言語の変更ダイアログに「今後の会議用に保存」チェックボックスが追加されていますので、一度設定を行えば以後同じ言語であれば再設定は不要になっています。

 

◆ライブキャプションはすぐに流れてしまって追うのが大変?→バージョンアップで改善されました(2023年6月)

ライブキャプションは3行ほどしか表示されないので、すぐに流れて行ってしまって文字を負うことに集中してしまう方もいるかもしれません。

しかし、2023年6月ごろのバージョンアップである程度スクロールして古い字幕を確認できるように改善されています。

また、スクロールだけでなく設定画面が追加されており、下記の設定ができるようになっています。

  • 文字色
  • ライブキャプションエリアの高さ
  • ライプキャプションエリアの表示位置
  • フォントサイズ

 

◆ライブキャプションはすぐ流れてしまって追うのが大変?→そんな時はトランスクリプト(要管理者設定)おすすめ

ライブキャプションは3行ほどしか表示されないので、すぐに流れて行ってしまって文字を負うことに集中してしまう方もいるかもしれません。

そんな方にはトランスクリプトがおすすめです。トランスクリプトであれば発言が全て文字起こしされて残りますので、前の発言を遡って読む事も可能です。

 

※トランスクリプトは既定値はオフになっている(2023年4月時点)ので、テナント管理者がオンに変更する必要があります。

support.microsoft.com

 

◆画面共有しているとキャプションを見られない?→マルチディスプレイやスマホ併用でなんでもなるはずだ

画面共有している時にライブキャプションを表示するのはちょっとハードルが上がります。

PCがマルチディスプレイであれば、共有していない画面でTeamsの会議ウィンドウを表示させたり、スマホ等別のデバイスでも同時に会議に参加してライブキャプションを表示するという手もあります。

とはいえ発表しながら字幕までチェックするのはなかなか難しいかも。

 

Vivaエンゲージ(Yammer)のプライベートメッセージを送信する Power Automate クラウドフロー

Vivaエンゲージ(Yammer)のプライベートメッセージを使うシーンは?

Twitter等のSNSにDM(ダイレクトメッセージ)機能があるように、Vivaエンゲージ(Yammer) にもプライベートメッセージ機能があります。 Microsoft365の一部として組み込まれた現状ではTeamsが使えますから敢えてYammerのプライベートメッセージを使うケースは非常に少ないかもしれません。
(2023年1月にTeamsで大規模障害が起きた際にはYammerは問題なく利用できたためプライベートメッセージが代替の連絡手段として少しだけ役立ったことがありました。)
もはや第一線で活躍するシーンは少ないかもしれませんが、プライベートメッセージをPower Auotmateから送信できるか? 好奇心から調べてみましたので記事にまとめました。
プライベートメッセージを活用しているという方いらいっしゃったら、どんな使い方をされてるのかぜひコメントいただけると嬉しいです。

Yammer REST API を使えば送信できる

基本的にはこちらと同じアプローチでSharePoint コネクタの「SharePoint に HTTP 要求を送信します」アクションを使って、Yammer REST APIでメッセージを投稿すれば実現できそうです。
SharePoint コネクタ「SharePoint に HTTP 要求を送信します」アクションでYammer REST APIを使う事はアクションの想定外の使い方と思われます。ある日突然使えなくなる可能性がありますのでその点は注意です。

前回と違い、プライベートメッセージについてはドキュメントに記載がありました。
learn.microsoft.com

一応今回もchatGPTに聞いてみました。

chatGPTに聞いてみる

パラメーター 説明
body メッセージ本文
direct_to_user_ids 送信先ユーザーID

パラメーター2つがあればで送信できることがわかりました。 この情報をもとにPower Automate フローを作成してみました。

フロー全体

ポイント解説

Yammer REST API でユーザーIDを取得する

メッセージを送るユーザーのIDが必要です。ここでのIDはYammer独自の内部的なIDになります。 その為、Yammer REST API をつかってメールアドレスからユーザーIDを検索します。

パラメーター 説明
サイトのアドレス https://www.yammer.com/
方法 GET
URL /api/v1/users/by_email.json?email=ここにメールアドレス
ヘッダー 未設定
ボディ 未設定

アクションの出力はアレイになっているのでfirst関数で1つめのidを取得します。

first(body('SharePoint_に_HTTP_要求を送信します-userId検索'))?['id']

テナント内に存在しないメールアドレスを指定した場合はAPI実行でエラーが発生しますので、実行条件の構成で分岐させています。

JSONの改行を適切に処理する

メッセージに改行が含まれる場合、そのまま渡してしまうと正常にメッセージ送信されません。 JSONの解析アクションを通すことで、適切に改行が処理されます。 こちらのページを参考にさせていただきました。

cloud.config Tech Blog 「Power Automateで改行を含むJSONデータを扱う #PowerPlatformリレー」
tech-blog.cloud-config.jp

プライベートメッセージを送信する

パラメーター 説明
サイトのアドレス https://www.yammer.com/
方法 POST
URL /api/v1/messages.json
ヘッダー 未設定でOK
ボディ 上記のjson

こちらのjsonで送信できます。

{
    "body": "メッセージ",
    "direct_to_user_ids":"宛先ユーザーid"
}

実行結果

問題なく送信できました。

Vivaエンゲージ(Yammer)のコミュニティで擬似的な匿名投稿を実現する Power Automate クラウドフロー

私はVivaエンゲージ(Yammer)で社内コミュニティを運営しているのですが、オープン当初から「記名では投稿しづらい」「匿名で投稿したい」根強い要望がありました。

Vivaエンゲージに標準ではそのような機能はありませんので、Formsフォームで受け付けて管理人が代理投稿する運用をしていました。

先日投稿した「PowerAutomate クラウドフロー で Vivaエンゲージ(Yammer)にメッセージの種類(ディスカッション・質問・称賛・投票)を指定して投稿する」で実現の目処が立ったので自動化に取り組んでみました。

 

 

実現したいこと

Vivaエンゲージに匿名(に近い形)で自動で投稿できるようにしたい

 

解決方法 - Formsで投稿を受け付けPowerAutomateでコミュニティに代理投稿

準備するもの

  • Power Automate を自分で作るぞーとやる気があるコミュニティ管理者
  • Forms 匿名投稿フォーム
    • コミュニティ管理者アカウントで作成
  • フォーム投稿内容をコミュニティに投稿するPower Automate フロー(この記事の本題)
    • フォームで受け付けたメッセージをコミュニティ管理者による代理投稿とすることでコミュニティ内では匿名に見せる
    • メッセージ種類は使用頻度が高い下記のみ対応
      • ディスカッション
      • 質問

 

Forms でフォームを作る

入力項目は2つのみです。

  1. メッセージの種類
    • Vivaエンゲージ標準ではメッセージの種類は(ディスカッション・質問・称賛・投票)の4種類がありますが、まずディスカッション・質問のみに限定しています。
  2. メッセージ内容
    • 投稿の本文です。

フォームの設定で「名前を記録」に設定します。

完全な匿名にしてしまうとどうしても付き纏うのが、誹謗中傷やストレス発散の手段として利用される懸念です。

フォームで投稿者を記録しコミュニティ管理者は誰が投稿したのか把握できるようにしています。(実際には名前を記録すること・コミュニティ投稿時には載せないことをフォーム上に明記して抑止力になるようにもしています)

 

Power Automate クラウドフローを作る

フロー全体図

 

ポイント
  • メッセージ内容に改行が含まれることへの対処
    • 改行が含まれる場合、フォームの出力をそのまま渡しても正常に処理されません。JSONの解析アクションを通すことで、適切に改行が処理されます。
    • こちらのページを参考にさせていただきました。
  • 「質問」形式でコミュニティに投稿する
  •  フォーム応答のメッセージの種類で投稿手段を切り替えています
    • スイッチを使ったのは個人的な好みです。後々「称賛・投票」への対応を想定しています。
  • コミュニティ管理人による代理投稿の体にする
    • フロー全体または投稿アクションの実行アカウントをコミュニティ管理者のアカウントで実行しています。
    • 投稿メッセージの頭に「【匿名希望さんからの投稿】」と付加しています。

 

実行結果

  • ディスカッション形式で投稿
    •  

  •  

    質問形式で投稿

  • 匿名投稿履歴はフォームで確認できる

 

運用してみた課題

  • 自動化する以前からの悩みなのですが、VIvaエンゲージのUI上にフォームへのリンクを目立たせる場所がないので存在アピールが難しいです。
    • ピン留めエリアにリンクを置くしか配置する手段がありませんが、この場所はなかなか気づかれにくい場所だと思います。

    • メッセージとして投稿しピン止めする事もできますが、ピン留めは1つしかできないのでフォームのためだけに使ってしまうのも惜しい...
    • 試行錯誤の結果、コミュニティのSharePointサイトでコミュニティポータルサイトを展開してそちらで目立たせるようにしています。

 

VMware Horizon (VDI) でTeams最適化"無効"の環境でもTeamsの会議UIが刷新された (パブリックプレビュー)

VMware VDIで"Teams最適化オフ"の環境でTeamsを使っている、たぶん少数派の方々向けの内容です。

【前振り】VDI環境のTeamsについてちょっと解説

Teams アプリの最新情報ページを見ると、デスクトップとWeb、iOSAndroid、VDI、Teams デバイスとそれぞれの新機能情報が確認できます。

VDI環境はハードウェアリソースの制限が大きいため、通常のデスクトップアプリとは異なる管理をされており新機能の展開も遅れがちです。

例えば、新しいところでは2023年4月にパブリックプレビューでアバター機能が展開されましたが、VDIではアバター作成のみで会議で利用することはできません。

 

VMware Horizon (VDI)環境の Teams 最適化 とは?

ハードウェアリソースに制限があるVDI環境でTeamsを快適に使えるよう搭載されたのが Teams 最適化 (Teams Media Optimization)機能です。Teams会議のAVトラフィックを物理クライアントにオフロードすることで、通常PCに近いリッチな機能を実現する…そんなものだと私は理解しています。

有効な環境ではTeamsのバージョン情報にこのように表示されます。(VMwareの場合)

上記のTeams新機能のページのVDIの箇所は、Teams最適化が有効な環境での新機能が掲載されているようです。(VMwareに関しては)

VMware, Citrix, AVD/Windows365それぞれのVDIで多少事情は異なるかもしれません

docs.vmware.com

 

Teams最適化有効な環境ですべての機能が解放されるわけではない

Teams最適化オプションを有効にすることで、AVトラフィックが分散されVDI側の負荷が大幅に下がるとともに、通常環境のTeamsの多くの機能が利用可能になりますが、すべての機能が利用できるわけではありません。VMwareの場合ですが2023年4月現在では以下の機能は利用できません。

  • × 会議 リアクション
  • × 会議 アプリウィンドウの共有
  • × 会議 コンピューターサウンドの共有
  • × 会議 ブレークアウトルームの作成ができない(管理はできる)
  • × 会議 ミュージックモード
  • × ライブイベントは参加者のみ可能
  • × テスト通話
  • etc...

 

"Teams 最適化"は必須ではなく無効でもTeamsは使える

そんなTeams最適化ですが、必ずしも必須ではありません。最適化無効状態でもTeamsを利用することはできます。Teams導入以前にVDIを導入しネットワーク設計などの制約により有効にできない環境の方もいらっしゃるかもしれません。
ただし、この利用形態には大きな代償を伴います。

こちらが「VDIでTeams最適化無効」の環境の2023年4月時点のTeams会議画面です。

 

Teamsウィンドウ内に会議が表示される古い会議UIです。普通にTeamsを使われている方にはもはや懐かしさを感じられる状態が2023年現在も続いています。
Webブラウザーで利用するTeamsも2022年12月頃に新しい会議UIに切り替わっており、最後まで取り残された状態でした。

(※追記 匿名で会議参加する場合も旧会議UIのままでした)

 

Teams最適化無効環境では、会議周りの新機能はほぼ搭載されていません。また、Teams新機能ページに情報が開示されませんし、メッセージセンターで触れられる事もなく、新機能が使えるかは実装されるまでわからない状態です。

画面共有の中央に「カスタムセットアップを使用しています」とデカデカと文字が表示され消せないエキセントリックな不具合が発生し2〜3ヶ月修正されないという事もありました。

 

【本題】パブリックプレビューで「VDIでTeams最適化無効」な環境でも会議UIが新UIに

世間のTeamsの進化から取り残されていた「VDIでTeams最適化無効」な環境でしたが、2023年4月 パブリックプレビューでようやく会議UIが刷新されました!

基本的には通常PC環境のTeamsの会議UIと同様です。

  • 会議が別ウィンドウ化
  • 会議リアクション ※残念ながらアニメーションしない!
  • 会議のアプリ
  • ライブキャプションの音声言語設定が可能に
  • Excel Live
  • ブレークアウトルーム対応
  • Togetherモード
  • 話者ビュー
  • etc...

などなど、通常PCのTeamsにかなり近いところまで追いついています。

 

リアクションはちょっと寂しい

VDI環境では待望のリアクションですが、表示されるのは会議参加者のプロファイル画像の上のみです。画面共有の上に重なってアニメーションする通常のTeamsにくらべるとちょっと寂しい感じです。

 

「VDIでTeams最適化有効」環境よりも使える機能が多い!?

確認できた範囲では「VDIでTeams最適化有効」環境では使えない機能も利用可能になっています。

  • 会議 リアクション
  • 会議 アプリウィンドウの共有
  • 会議 コンピューターサウンドの共有
  • 会議 ブレークアウトルームの作成
  • 会議 ミュージックモード
  • テスト通話

この辺りの機能やVDIへの負荷状況については今後深掘りして確認をしてみたいです。

 

さいごに

こういった大規模な変更が Teams 2.0 が控えたこの時期に来るのは全く予想外でした。

今後最適化有効・無効関係なく機能制限が解除されていくのか、はたまた正式リリース時には無効化されるのか、いずれにせよ「VDIでTeams最適化無効」な環境でも未来に希望が持てる変更です。

そしてTeams 2.0 でも「VDIでTeams最適化無効」な環境がサポートされるのか...何より気になります。

 

スクリーンショットを何枚か

 

 

PowerAutomate クラウドフロー で Vivaエンゲージ(Yammer)にメッセージの種類(ディスカッション・質問・称賛・投票)を指定して投稿する

Viva エンゲージ(Yammer)のコミュニティにメッセージを投稿するとき通常はメッセージの種類(ディスカッション・質問・称賛・投票)を選ぶことができますが、PowerAutomate で投稿する場合に使用するYammer コネクタの「投稿メッセージ」アクションは"ディスカッション"でしか投稿できません。

私の運営しているコミュニティでは匿名で投稿したいという根強い要望があり、Formsで受け付けて管理人が代理投稿する運用をしているのですが、Yammer コネクタの「投稿メッセージ」アクション ではメッセージの種類が指定できないので自動化ができないという課題がありました。
今回はこの課題に対する解決策を調べてみました。

解決したいこと

Yammer コネクタの「投稿メッセージ」アクション ではメッセージの種類を指定できない。 質問形式で Power Automate クラウドフローから投稿したい! (できれば称賛・投票も)

解決方法 - Yammer REST API をつかう

困ったときは idea.toString();

いつも 参考にさせていただいいている OTA Hirofumi さんの idea.toString(); からヒントを得て調べてみました。 idea.tostring.jp

Yammer REST API

SharePoint コネクタの「SharePoint に HTTP 要求を送信します」アクションを使って、Yammer REST APIでメッセージを投稿すれば実現できそうです。
SharePoint コネクタ「SharePoint に HTTP 要求を送信します」アクションでYammer REST APIを使う事はアクションの想定外の使い方と思われます。ある日突然使えなくなる可能性がありますのでその点は注意。

Microsoft learn ページにはメッセージの種類に関する説明は見当たりませんが、今回は最低限下記の2つは必要そうな事がわかりました。

パラメーター 説明
body メッセージ本文
group_id コミュニティのID

learn.microsoft.com

group_id を取得する

コミュニティのIDを調べるには Yammerコネクタの「グループを取得します」アクションがお手軽です。 Power Automate クラウドフロー で実行すれば、出力としてコミュニティのリストが返ってきますので投稿するコミュニティのidをメモしておきます。

[
  {
    "full_name": "All Company",
    "id": 135625498624,
    "type": "group"
  },
  {
    "full_name": "テストコミュニティ",
    "id": 135627767808,
    "type": "group"
  },

(中略)

  {
    "full_name": "テストc7",
    "id": 137066881024,
    "type": "group"
  }
]

メッセージの種類を分ける値を特定する

Yammer コネクタ 「グループ内のメッセージを取得する (V2)」で実際の投稿データを確認しメッセージの種類は下記の値で変わることがわかりました。

メッセージの種類 message_type attachments/type
ディスカッション update -
質問 question -
賞賛 update praise
投票 update poll

困ったときはchatGPT

困ったときは…charGPTに聞いてみました。 中略

称賛(praise)

投票

結果的には多少間違っている個所もありましたが大きなヒントになりました。
これらを参考にPower Automate フローに実装してみます。

Power Automate フローで実装してみる

SharePoint コネクタの「SharePoint に HTTP 要求を送信します」アクションをフローに追加し設定していきます。

パラメーター 説明
サイトのアドレス https://www.yammer.com/
方法 POST
URL /api/v1/messages.json
ヘッダー 未設定でOK
ボディ メッセージの種類ごとに異なるjsonを設定する

ディスカッションの場合

この形式はYammer コネクタの「投稿メッセージ」アクションで送信できますが、敢えてAPIで送信するのであればこちらのjsonでできます。

{
    "body": "テスト",
    "group_id": "ここにgroup_Id"
}

質問 の場合

質問を投稿する場合は、message_type:"question"を指定します。

{
    "body": "テスト",
    "group_id": "ここにgroup_id",
    "message_type":"question"
}

投票 の場合

投票を投稿する場合は下記の2つが最低限必要です。

  • message_type : poll
  • poll_options

poll_option には、最低限選択肢の文字列のみの配列で投稿可能でした。

{
    "body": "テスト",
    "group_id": "ここにgroup_id",
    "message_type":"poll",
    "poll_options": ["答えA","答えB","答えC"]
}

称賛 の場合

これだけ少し手間がかかります。

Yammer REST API でユーザーIDを取得する

まず、賞賛するユーザーのIDが必要です。ここでのIDはYammer独自の内部的なIDになります。 その為、Yammer REST API をつかってメールアドレスからユーザーIDを検索します。

パラメーター 説明
サイトのアドレス https://www.yammer.com/
方法 GET
URL /api/v1/users/by_email.json?email=ここにメールアドレス
ヘッダー 未設定
ボディ 未設定

アクションの出力はアレイになっているのでfirst関数で1つめのidを取得します。

first(body('SharePoint_に_HTTP_要求を送信します-userId取得'))?['id']

称賛を投稿するJSON

最低限のjson はこちらです。

{
  "message_type": "praise",
  "group_id": "ここにgroup_id",
  "skip_body_notifications": true,
  "praise": "{\"comment\":\"よくできました\",\"icon\":\"thumbsup\",\"praised_user_ids\":[称賛するユーザーID]}"
}
パラメーター 説明
message_type praise
group_id コミュニティのID
skip_body_notifications true
praise ※↓の3つを文字列として指定
 comments メッセージ
 icon 表示するアイコンを指定
 praised_user_ids 称賛するユーザーID(複数指定可能)
icon に設定できる値
アイコン 設定する値
thumbsup
trophy
glasses
star
doublerainbow
gift
pie
ninja
monocle
lightbulb
heart
graduationcap
diamond
coffee
money
ace
checkeredflag
【重要】praise に設定する値は文字列

praise に設定する値は 文字列として設定しないとエラー となってしまいます。
このあたりもっと良い手段がないか引き続き調査中です。

実行してみる

ばっちりメッセージの種類を指定して投稿する事が出来ました!

ディスカッション

質問

投票

称賛

最後に

今回は chatGPT の答えから試してみるアプローチをとってみました。
ゼロから調べるよりも大幅に時間短縮できた感があります。とはいえ、一部正しくない答えもありましたので裏取りが必須ですね。
試行錯誤をしている際に、メッセージの投稿フローは正常に完了するけれどコミュニティにメッセージが表示されなくなるという状況に陥り、どうやっても回復できずこのコミュニティは削除しました。
かならずテスト環境でテストする。これ絶対必要です。

Teams会議の為に iPhone でUSB コンデンサマイク(マランツ MPM-1000U)を使ってみた

私は諸般の事情でTeamsの会議にはほぼ毎回PC+iPhoneの2デバイスで参加し、PCは画面共有のみ、iPhoneはカメラ+音声という分担で利用しています。

iPhoneのカメラ性能は安価なPCのWebカメラよりもきれいですし、マイクの感度もなかなか良好です。

ですが、よりよい音質を求めてUSBコンデンサマイクを使うことができるか実験してみました。

 

結論としてはTeams会議で問題なく使用できていますが、実際使用する上ではいくつか注意点がありました。

利用するうえでの注意点

  • Teams コンパニオンモードでは利用できない
    • 自身のテナント内のTeams会議の場合は、2台目のデバイスとしてTeamsモバイルアプリで参加するとコンパニオンモードに変わります。コンパニオンモードではUSBマイク・DACを認識しないようです。モバイルTeamsアプリで先に会議に参加すればコンパニオンモードにはなりませんので、まずiPhoneから会議に入るようにしましょう。
    • 他テナントから招待された場合はコンパニオンモードにはならない為、この心配はありません。
  • マイク付きイヤホンと併用できない
    • iOSは複数のマイクを接続した場合にどれを使用するか選択する術がありません。マイク機能付きイヤホンを接続するとイヤホン側のマイクが優先使用されてしまうようです。この為多くのワイヤレスイヤホンは併用することができません。
    • 私の場合は音楽用のUSB DACを接続し有線イヤホン(マイクなし)を使用しています。
  • USBコンデンサマイクはすべてのアプリで使えるわけではない
    • 通話では利用できませんでした。
    • ボイスメモアプリでは利用可能でした。

用意したもの

私のところで動作確認できた機器は下記の組み合わせです。

 

使用方法

物理的には上記ものを接続するだけです。

ご覧の通り持ち歩きには向かない構成です。

Teams 会議を開始すると、音声出力がUSBに変わります。

マイクに関しては選択する機能がないようで普段通りです。

 

実際に会議で使用していますが、声が聞き取りやすくなったと好評です。

録音して聴き比べもしてみましたが、ノイズが少なく問題なく使えています。

普通にPCやMacに接続した方が簡単なことは間違いありませんが、私のように何らかの事情でiPhoneを使わざるを得ない人は試してみる価値あると思います!

 

新しいViva Connections ホームの追加検証 - SharePointホームサイトの「下書きモード」について

の続きです。

※以降Viva Connections ホームは「Vivaホーム」と記載します。

 

前回の検証SharePointホームサイトなしでVivaホームを設定すると、"Viva Home" (/sites/VivaHome)というSharePointサイトが自動的に作成され使用されることがわかりました。

その後浮かんだ2つの疑問を検証してみました。

  • 新しい Vivaホームを設定した後でSharePoint ホームサイトを追加するとどうなるか?
  • SharePointホームサイトありで Vivaホームを構成した後で、SharePoint ホームサイトを廃止したらどうなるか?

長くなってしまったので、結論を知りたい方は「まとめ」をご覧ください。

 

 

[検証1]新しい Vivaホームを設定した後でSharePoint ホームサイトを追加すると→下書きモードが有効化される

こちらの手順でSharePointホームサイトを追加します。

Viva Connectionsを設定した後にホーム サイトを追加する

learn.microsoft.com

 

Vivaホームを設定済みの状態でSharePoint ホームサイトの設定を行うと、「下書モード」という設定が現れます。(既定値ON)

これはあらかじめSharePointホームサイトを作った上でVivaホームを設定する従来の Viva Connections 設定手順では表示されていませんでした。

 

SharePoint管理センター → 設定 → ホームサイト

 

下書きモードon/off でVivaホーム右上のSharepointホームサイトへのリンクの有無と、Vivaホームの各種設定の参照先が変わるようです。下書きモードのOn/Offは何度でも切り替えることができました。

  • 下書きモードがON
    • 参照先サイト: VivaHome (/sites/VivaHome)
    • SharePointホームサイトへのリンクは表示されない
  • 下書きモードがOFF
    • 参照先サイト:SharePointホームサイト
    • SharePointホームサイトへのリンクは表示される

下書きモードがONの場合は、VivaホームとSharePointホームサイトで異なるダッシュボード・ナビゲーションを持つことが可能です。両方を併存させることで柔軟に移行ができるようになっているようです。

下書きモードONのままで運用し、2つのダッシュボードを使い分けるのもアリかもしれません。

 

ダッシュボード・ナビゲーション等の設定は自動では移行されません。下書きモード:ONの状態で手作業で移行する必要があります。

 

 

(余談)SharePoint ホームサイトでダッシュボードを編集してみると...

後から追加したSharePointホームサイトにダッシュボードWebパーツを配置すると、新しいVivaホームの初期状態で配置されていたのと同じカードが表示されます。

しかし、ダッシュボードを編集してみると...カードは何も存在しません。

新しいVivaホームとSharePointホームサイトで、ダッシュボードの既定値に整合性が取れていないようですが、まぁ追加してしまえば同じことですね。

 

[検証2].SharePointホームサイトありで Vivaホームを構成した後でSharePoint ホームサイトを廃止したらどうなるか

2-1.まずホームサイトの設定を削除してみる

続いて、SharePointホームサイトありきでVivaホームを構成済みのテナントでSharePointホームサイトを廃止してみます。

SharePoint管理センター→設定→ホームサイト でホームサイトを削除しようとするとこのようなメッセージが表示されます。

サイトをホームサイトとして削除する方法に関する詳細情報

削除を続行し「保存」します。

 

2-2.SharePointホームサイトがなくなると

サインインし直してみると、新しいVivaホームの設定は初期状態に戻ります

 

自動的にViva Home サイト(/sites/VivaHome)が作成されていることが確認できました。
(※Vivaホーム上で編集操作をした後に確認できました)

SharePointホームサイトのサイトは削除したわけではありませんので残っています。ナビゲーションは維持されているようですが、ダッシュボードの内容は初期状態に戻っており編集することもできなくなっています。

 

 

2-3. 再度ホームサイトに設定すると下書きモードが利用可能に

再度SharePointホームサイトに設定しようとすると「下書きモード」の項目が表示されました。以降は[検証1]と同じ状態になるようです。

ただ、以前のダッシュボードの設定は元には戻りませんでした。【要追加検証】

Dashboard.aspxファイル自体は残っていますが再び表示されることはなく、ダッシュボードを編集するとDashboard(1).aspxが作成されそちらが有効になってしまいます。



追加検証のまとめ

[検証1]新しいVivaホーム構成後にSharePointホームサイトを追加した場合

  • SharePoint 管理センター→設定→ホームサイト→下書きモード が有効化される

  • 下書きモードのon/offでVivaホーム右上のSharepointホームサイトへのリンクの有無と、Vivaホームの各種設定の参照先が変わる。

    • 下書きモードがON

      • 参照先サイト: VivaHome (/sites/VivaHome)
      • SharePointホームサイトへのリンクは表示されない
    • 下書きモードがOFF
      • 参照先サイト:SharePointホームサイト
      • SharePointホームサイトへのリンクは表示される
  • ダッシュボード・ナビゲーションの設定は引き継がれないので必要であれば手動で移行しないといけない
  • 下書きモードをONのままにしていれば、新しいホームとSharePointホームサイトで異なるダッシュボードを利用できそう(継続利用は要経過観察)
  • 下書きモードをon/offは何度でもできる

[検証2]SharePointホームサイトありきの従来のVivaホーム構成後にSharePointホームサイトを削除すると

  • SharePointホームサイトを削除した時点でVivaホームの設定は初期化される
    • ※サイトを削除するのではなくSharePoint 管理センター→設定→ホームサイトから削除
  • "VIVA Home"サイトが新たに作成されそちらが参照される形に移行する
  • 再びSharePointホームサイトを設定すると下書きモードが利用可能になる